
先日、京都に出店するクライアントの仕事で行ってきました。京都市役所とロケ先の現場調査が目的でしたが、ロケ先でクライアントの担当の方(店長)と待ち合わせ、物件視察後に打合せかねて五条大橋近くのefishに寄りました。京都で一番好きなカフェなのですが、何回訪れてもここのロケーションは最高ですね・・続きは下のmoreで

今回の目的は、市役所へは屋外広告物規制の事前伺いを、ロケ先は現状の設備とロケ廻りの環境チェックで、写真を撮ったり地図でトラフィックを確認したりすることが目的でした。商業施設の場合、トラフィックは重要な要素の一つですがこのトラフィックを確認するかどうかで極論すると階段の設置位置が決まります。通行導線そのものは出店場所が決まっている以上どうしようもありませんが、特に複数階を有する施設では重要な判断要素になります。これらの与件が確定して初めてプランニングとデザインに掛かれる訳です。
今回は京都に出店する路面店という事で、法規的な部分の与件確定が難しかったのですが、いつもつきまとう建築や消防はともかく、京都市屋外広告物の条例規制には不慣れ(京都の仕事を多くやっていない事もあり・・)でちょっと戸惑いました。伺いをたてたのもそんな背景があるのですが、京都という歴史的な造形物が多く、観光資源にもなっている街故か独特で、条例の中にある数値規制以外の条文解釈の規定範囲を探る意味もありました。
具体的に書きますと、数値規制は「屋外広告(看板)に使って良い色の数」や「建物の視覚面に対する看板サイズの割合」を差します。これは街の用途(商業地域や住宅地域、寺社仏閣が多い風致地区など)で種別が決められていて、住所が決まれば直ぐ割り出す事ができます。これとは別に数値規制以外の規制は、情緒的な文言で構成されていて例えば「周囲の建築物に調和させる」とか書かれているんですね。調和の解釈は当然人によって違う訳ですから、例えば設計する僕が「これで完璧!」と思っていても、役所サイドはNGとなりかねない訳です。この為、実際にプロットした図面を携えて確認しに行った訳です。また、京都の屋外広告物規制は来年初旬に刷新が予定されていて、刷新後に数値規制の規制値も変わること、しかも変わる内容が草案レベルでFIXしていないなど、判断しにくい状況がありました。とりあえず現状解っている事を整理するしか方法が無い訳ですね。
建築ですと良くある事ですが、看板でここまでやった事は僕の経験の中でも数回で、過去は比較的大きな施設が対象でした。それだけ、京都の看板やサインの景観に与える状況が深刻だとも言えます。実際届け出なしで済ませる事が後を絶たないらしく、規制するなら徹底して欲しい(正直に届け出してコストも掛けて作った出店主が報われない)と思いました。モラルの問題でもありますが、徹底できないのは役所サイドの都合(強制撤去するにしてもコストが掛かる)ですし、執行レベルを民間に委ねるとか商店街に委ねるとか方法もあるような気がします。
サインについて言うと、大きく派手に目立つという考え方よりもコンパクトで必要最小限の情報を質感高くつくるのが今のサインのトレンドだと思っているので、今回の京都の事例のようなケースでも対処できる方法はあると思っています。ヨーロッパとかだと普通に厳しいですし、世の中に啓蒙していくこと事が一番大切なような気がします。クライアントの希望は大切だけど、啓蒙する事もデザイナーの責任でしょうし、情緒的な仕事をしていかないと心が豊かになれませんし。
今回の京都はそんな感じの事を思いました。。