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2007年06月30日

デザイン系専門学校の先生たちとディスカッション

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↑Salone Internazionale del Mobile di Milano 2006

先日、あるデザイン系の専門学校(以前僕が非常勤講師のオファーもらった学校)の先生達と食事する機会がありました。親睦会みたいな感じでしたが、この学校と関わりのあるデザイン実務者(デザイナー)を数人招いて、デザインの学生育成についての意見交換みたいなことをしてきたのです。僕にとっても、これからどんな人たちをデザイナーとして受け入れて育てていくかは、自分にも関わってくるのでかなり真剣にディスカッションしてきました。その中で、感じた事、思った事をブログで書く約束をしてしまったので(笑)書いてみようと思います・・・続きは下のmoreで

日本においてのデザイナーの育成プロセスは、まず教育機関(デザイン専門科高校、デザイン系専門学校、デザイン系の大学)で基礎レベル的な教育を施し、企業に就職してから実践的な実務を鍛える事で成り立っています。日本の場合、世界的に観て特殊なのは企業内デザイナーの数の多さ(インハウスデザイナー)があり、インハウスの環境がデザイナーの育成に貢献してきた訳です。そのインハウスの中から能力を備えた人たちが独立し、今度は実務者として後進の指導も行い2元的に循環するのが特徴だったとも言えます。


ところが、最近の社会情勢は新人を教育して行く方向から、プロとして活動できる可能性を持った人を、必要な時に起用する(もしくは採用する)方向にシフトしています。派遣が端的な例ですが、雇用の形態が明らかに変わっていて企業やデザイン事業所が新人を育てて行く気風を失いつつあります。今回の意見交換でもこの部分を指摘されている先生たちが非常に多かったですが、社会のマインドが企業内デザイナーを育てにくくなっている感じがするのです。


僕は、自分の経験(専門学校を卒業→イタリアのポリテクニークに留学)から思った事は、日本の専門学校や大学は「良い就職先に卒業生を送り込む事」に優先順位を置いていて、イタリアの場合は「デザインの実務者として高い能力を備える事」に優先順位を置いている違いがあります。日本に限らず、本来社会が必要としているのは「ビジネスとしてのデザイン」を情緒的に解決できるデザイナーを求めているはずです。教育機関側が「企業やデザイン事業所が実務を教える」事を前提にしてしまっている今のプログラムを続けると、今後大きなズレにつながって行くような気がするのです。


「デザインの実務者として高い能力を備える事」とは何か?となりますが、イタリアでの実例を簡単に言うと大学4年間で行う基礎教育の他にワークショップを通じた活動で「デザイン+ビジネス+コンストラクトを共同作業で実務の仮想シュミレーション」を行ったり、契約や著作、デザインビジネスで必要な交渉などもカリキュラムに入っています。イタリアに限らずヨーロッパのデザイン系の大学やドムスアカデミーのような専門学校でもかなり細部までプログラム化されていて、それを専攻別にチョイスできたりします。一般教養に対してのプログラムも重視されていて、社会、経済、文化、民族への関心を持つ事で鋭い洞察力を養えます。


こうやって考えてみると、やはり日本のデザイン教育機関は、基礎教育で留まっていてヨーロッパの学校と比べるとカルチャースクールのように見えてしまうのです。少子化が進行している訳ですから、学校側も学生に対して「魅力的なプログラム」を組みより多くの学生を確保する必要があるのも理解できます。でも実践的な側面から考えると学生が好む好まないに関わらず広義に渡ってデザインプロセスを勉強する機会が必要で「造形的な部分だけを鍛えている」今の現状だとかなり危機的な状況になるように思えるのです。専門学校の2年と大学の4年間だけで全てを賄うには無理がありますが、大学院やアップデートプログラムのようなシステムを活用すればより専門的に履修できるはずです。


2007年06月28日

廣村正彰 2D⇔3Dを観て


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ggg(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)で開催していた、グラフィックデザイナー廣村正彰さんのエキシビション「 2D⇔3D」を観てきました。残念ながら今日が最終日。田中一光デザイン室出身、主な仕事としては、ビッグハート出雲 CI&サイン計画、丸善丸の内本店サイン計画、CODAN Shinonomeサイン計画、埼玉県立大学サイン計画、日産自動車デザインセンターサイン計画、紀伊国屋ブランディングデザインなどを手がけられています。グラフィックデザイナー・クリエイティブディレクターとしてサインプロダクトを多く手がけられていて、今回の展示もスペースの大半が割かれていました。。続きは下のmoreで


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サインの他にもロゴマークデザインの作品やエスカレーターにフロアー表示をグラフィカル処理されたインスタレーション(これは実現しなかったそうですが)、矢印というマークに動きを持たせる事で2D的に留まらない広がりが持たせられるのでは?という検証など廣村正彰さんのデザインの取り組みがリアルに伝わりました。展示の構成もシンプルで臨場感があり、廣村正彰さんの創りだす「ユーモアと知的さが混在した」デザイン、精度と相まって、見入ってしまいます。サインデザインは機能と審美性のバランス、ユーザビリティーへの配慮が欠かせませんが、今回の展示を観ているとデザインを創っている人たちの人柄の部分が出ている、もしくは表現ににじみでているような気がしてならなかったです。。

文:平澤太


2007年06月17日

レンタルルーム竣工

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2月から設計を進めていた、レンタルスペースの引き渡し検査を先日してきました。ある雑居ビルを2フロアー使って計画した空間です。スペックを決定し、設計に落とし込むまでかなり時間が掛かりましたがデザイン的にはフロアー毎に趣向を変え、プライバシーに配慮した空間が作れたのではと思っています。続きは下のmoreで

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レンタルスペースやレンタルルームは、低料金で部屋を借りられることもあって急激に増えていますが、同時に安普請というか防音が配慮されていなかったり、換気に配慮されていなかったり基本的な事が蔑ろにされているようなイメージがありました。人が過ごす施設である以上、ベーシックな部分がしっかりしていないと安心して利用できないと考えた訳です。そこからスタートさせ、デザインとしては居室内外とフロアーで分け華美になりすぎない程度に、非日常的な雰囲気を作る事に注力しています。シャワーユニットは、海外から取り寄せたものを使用しています。オープンは今月21日から。竣工写真が出来上がり次第、詳しくworksの方に掲載する予定です。


弊所カテゴリータグ

1:空間デザイン、路面店舗、店舗デザイン、施工会社紹介
2:レンタルルーム、レンタルスペース、東京、品川区、2007年

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インテリアデザイン、店舗設計、店舗デザイン についてのお問い合わせ

Phone:03-3666-5581 担当:関

メールのでお問い合わせ: info@hirasawa-design.com

気軽にお問い合わせください。。


2007年06月14日

もう少しで竣工・・

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弊所で空間デザインを担当している、レンタルスペースの施工が佳境に入ってきました。レンタルスペースというプライベートな使用感を求められる空間のデザインは、最近久しくやっていなかったのですが。。


2007年06月01日

いま読んでいる書籍

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今年は、例年になく空間や建築以外のデザインの依頼(SIやVIグラフィック、サインなど)を頂いていて大変ありがたいなと思っているのですが、自分の知識をお浚いしたり、モノの見方を柔軟にする意味でデザイン関連の本や小説、ドキュメント、法規関連などの書籍を読むようにしています。その中で今丁度読んでいる書籍3冊の事を今回は書きます。


最初は「デザインのたくらみ」。日産B-1やパオ、最近ですとauのdesign-projectのディレクションをされていて、マーケティングに基づくブランディングやコンセプトプランニングまでを手がけている「コンセプター」坂井直樹さんの本ですが、この本は非常に面白かった。元々雑誌「pen」の連載である「デザインのたくらみ」を単行本に纏めたものですが、連載のお浚いの意味で読んでいます。モノを見抜く審美眼、それを非常に判りやすく言葉に置き換える能力、デザインの魅力を改めて感じる一冊です。テーマに沿った形式なので読み切り易いこともありますが、魅力を言葉に置き換える重要性を最近痛感するので大変勉強になります。


Balance in design:美しく見せるデザインの原則」は、デザインテクニカルブックですがモノのプロポーションを幾何学でひも解く解説書です。大学で散々やったはずの幾何学ですが、こうやって改めてお浚いしていくと美しい形に潜む法則性や幾何学を駆使したデザイン、普遍的なデザインとの関係を思い出すというかしっかり活用して行く気になります(笑)。実際の実務でも使っているのですが応用していくとなるとなかなか難しい。資料的価値のある一冊です。


最後は僕の趣味の一つである写真関連ですが「ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 デジタルカメラ 撮影編 」。以前このブログでも紹介した「ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方」シリーズですが、愛用しているデジタルカメラ(Olympus E500とRicoh GX100)を使いこなす為に購入した一冊です。ナショナル ジオグラフィックは僕の大好きな愛読書ですが、プロフォトグラファーが素人向けに書き下ろしているので解説が非常に丁寧なのです。Ricoh GX100はいつも持ち歩いているので、この本読んでは仕事の合間に写真を撮ったりして学習(?)しています。写真は構図の勉強にもなりますし、面白いですね。


デザインのたくらみ:著/坂井直樹

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Balance in design

ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 デジタルカメラ 撮影編

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