
先週の話になりますがBAUHAUS experience, dessau展を見学しに東京芸術大学美術館に行ってきました。バウハウスというと、近代化を進めていた1920年代のムーブメントの中で偶発的に当時の先端技術と芸術を融合して、機能美や造形美を目指したデザイン学校・・のような認識が一般的だと思うのですが、今回のBAUHAUS experience, dessau展では、バウハウス13年の短い歴史の中でも最も発展したデッサウ期(1925〜1932年)にフォーカスを当て、バウハウスの理念や彼らがどう学びプロセス化していったかを、学生の課題やマイスターの作品を通じて、その核心に迫る内容になっています。

バウハウスの凄いところは、その教育方針です。歴代の校長(ヴァルター・グロピウス、ハンネス・マイヤー、ミース・ファン・デル・ローエ)の指針に沿っていたとはいえ、ロシア・コンストラクティビズムやデ・ステイルなどの同時期他国のムーブメントの影響を緩やかに受けながら、より合理主義的・機能主義的な方向性はヴァルター・グロピウスが校長を勤めたデッサウ期に昇華していきます。その結果、大量生産を前提とした工業デザインに対処しうる、デザイン教育がバウハウスの中心的な指針になっていくわけです。これはある意味、今の大学や専門学校が失ってしまった、デザイナーが求められている基礎体力的な部分を90年近くも前に既に行なっていた事であり賞賛に値します。また産学協同のプロセスも進んでいますよね。

@Mewes 14:07, 24. Apr 2005 (CEST) and described as Bauhaus Dessau, eigenes Foto von 2003, public domain.
歴代の校長が全員建築家である事からも分かるように、バウハウスでの造形表現の最終目標は建築です。この思想は、ヨーロッパでは今でも受け継がれていて、細分化されている他のデザインの学科でも建築はデフォルトでカリキュラムに組み込まれていたりします。今回の展示ではグラフィックからテキスタイル、プロダクト、建築と時代とプロセスを織り交ぜながら回覧することができて、それぞれが密接に関わっている事を知る事ができます。また、その結果が現代を生きる私たちにも計り知れない影響と恩恵を受けている事を見せつけられます。最後にこの展示の「ご案内」からの引用しますが・・・
デザイン・プロダクツのある生活があたりまえになった今、デザインや建築に関する展覧会も数多く開催されています。そんななか改めて“デザインのバイエ ル”ともいえるバウハウスを知ることは、デザインの原点を知り、昨今のブームから一歩踏み込んで、自分たちの身の回りにあふれるデザインについて考える貴 重な機会となるにちがいありません。もし、バウハウスがなかったら、私たちのライフスタイルはどのようなものになっていたのでしょうか。それほど現代の私 たちの生活の中には、バウハウス・デザインと理念をルーツとするものが息づいているのです。生活の一部として普及し、発展していった文化としてのデザイ ン。来年、バウハウス誕生90周年を迎えようとする今、近代デザインの大きな流れを決定づけたバウハウスについて、もう一度、検証する時期が来たといえる でしょう。
BAUHAUS experience, dessau展はバウハウスを良く知っている方にも、まったく分からんという人にも、ちょっとだけ近代デザインを知りたい人にもおススメです。ちなみに最近この手の展覧会ではおなじみの音声ガイドは谷原章介さんが担当。なんとなく思ってレンタルしてみましたが、これがとても良かった(笑)。ちなみにじっくり回覧するには3時間くらい掛かりますよ。。
バウハウス・デッサウ展 BAUHAUS experience, dessau
【会 期】
2008年4月26日(土)〜7月21日(祝・月) 月曜休館
(ただし、5月5日(月)、7月21日(月)は開館。5月7日(水)は休館)
【開館時間】
午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
【会 場】
東京藝術大学大学美術館[東京・上野公園]
(〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8)
【観 覧 料】
一般1,400円(1,200円)、高校・大学生800円(700円)
→デザインブログランキング
English Here (Auto Translate)
This function will not provide you with a perfect translation.
_______________________
+ 平澤 太
→Designcafe-Blog (メインブログ)
→Designcafe annex T-galaxy.com (日本をテーマに)
→Designcafe-Blog ANNEX (旧ブログ)
→平澤太デザイン計画機構 (主宰事務所)
→Loftwork.com-hirasawa.D.P.O-
→Technorati-Japan